野口選手は欠場したのに。

夏の高校野球決勝戦の記事をネットでいくつか読んでいたんですが(テレビでは見ていなかったので)、常葉菊川の戸狩投手はひじの故障を押して投げていたんですね。知りませんでした。

夏の高校野球:左ひじ痛の戸狩投手、最後の登板でピシャリ(毎日新聞)

 ◇夏の高校野球(18日)
 ○大阪桐蔭(北大阪)17-0常葉菊川(静岡)●

 九回表2死二塁、17点の大差を付けられた常葉菊川が再びマウンドに送ったのは、左腕のエース・戸狩聡希(としき)投手(3年)だった。打席に立った大阪桐蔭の福島由登(ゆうと)投手(3年)に、7球目に投げ込んだのはストレート。左飛に打ち取ったが、その瞬間、左ひじに痛みが走り、チェンジ後もマウンドに座りこんだ。「ここで自分が抑えよう」と思ったこん身の一球だった。

 町田友潤(ともひろ)選手(3年)はセカンドの守備位置からかがみ込んだ戸狩投手を見て「ジーンとした」。戸狩投手の左腕が万全の状態でないのは、仲間も知っていた。そして泣き言を言わないことも。

 戸狩投手は夏の甲子園直前の練習中、左ひじに異常を感じた。父昌久さん(51)は甲子園入りした息子に携帯電話で「もう投げるな」と泣きながら諭した。 それでも準決勝まで3試合に登板した。

 決勝では一回に満塁本塁打を浴び、三回を終え降板、左翼の守備にまわった。そして迎えた九回。継投の投手は大阪桐蔭に打ち込まれ、頼みはエースだった。「この場に再び立てたことに感謝している」。17点差。もう勝ち負けにはこだわっていなかった。佐野心監督の指示はたった一言「がんばれ」だった。

 試合後、「調子は悪くなかった。相手が強かっただけです」と強気なところを見せた。記者たちからは戸狩投手の目が潤んでいるように見えた。しかし「泣かないと決めていたから。泣いてません」。強気のエースは「卒業しても、野球を続けていきたい」と前を見据えた。【青木絵美、幸長由子】


常葉ナイン達成感の涙 戸狩は仲間信じて投げた (サンケイスポーツ)
2008.8.18 18:07

第90回全国高校野球選手権大会最終日(18日、大阪桐蔭17-0常葉学園菊川)九回、致命的というにはあまりにも開きすぎた17点目を失った直後にエースは再びマウンドに戻ってきた。「最後に投げさせてくれたので仲間を信じて思い切り投げた」と常葉学園菊川の戸狩聡希投手(3年)。左飛で相手の長い攻撃をようやく締めくくった。

 痛々しかった。悪化した左ひじはとても日本一を決める舞台に上がれる状態ではなかった。本来は140キロを超える速球が自慢のプロ注目の左腕が、素人のような手投げで110キロ台を出すのがやっと。立ち上がりに満塁本塁打を浴びるなど、3回を投げて被安打9の5失点。この時点で勝負の大勢は決まってしまったが、背番号1は「このひじでここまで来られたのはすごい。自分でもびっくりしている」と笑顔すら見せた。

 抜け目のない走塁で決勝点を奪った初戦の2回戦。3回戦から準決勝までは積極果敢な打撃でビッグイニングをつくった。準決勝まで全試合が逆転勝ち。不祥事による監督交代やエースの故障に負けず、チームは全国制覇にあと一歩まで迫ったのは事実だ。佐野監督は「全く悔しくない。選手は悔し涙じゃなく、決勝まで来られた達成感の涙だろう。このスタイルでまた日本一に臨みたい」と誓った。


記録的大敗も…エース戸狩「悔いはない」 (デイリースポーツ)

 ヘッドスライディングもむなしく、最後の打者となった。常葉菊川のエース戸狩の夏が、幕を閉じた。

 左ひじ痛を押して先発したが一回に満塁弾を浴び、三回で降板。だが、九回、二死二塁。佐野監督は「最終回は戸狩がマウンドに立っている。それで終わりたい」と、左翼の守備に就いていたエースを送り込んだ。

 「このひじで、ここまで来られるとは思っていなかった」と戸狩はいう。キャッチボールは5メートルしかできなかった。歯磨きするのにもシャワーを浴びるのにも痛みが走った。一時はひじが曲がらないほど腫れた。スタンドで見守り続けた父・昌久さんは「見ていてつらかった」と漏らした。

 不祥事による監督交代を乗り越え決勝まできたが、頂点にまでは届かなかった。だが、完全燃焼した戸狩は「悔いはない。夢の舞台で投げて、一生の思い出になりました」と、胸を張った。


なんでそれをこうやってブログに書いているかというと、それが偉いとかいう話では全然なくて、むしろすごい違和感があるからです。とても投げられる状態じゃないと本人もチームメートも監督も分かっていていて、それでも「エースだから」とマウンドへ上げたことを美談みたいに書くのが果たして、いいことなのかどうか。

歯磨きするのも痛くて、万全の体調なら140km出るところが110kmしか出なかったんでしょ?休ませればいいじゃないって思いますよ。もちろん本人は、エースたるもの甲子園の決勝で投げなくてどこで投げる!という気持ちだったのでしょうが、監督がそれを認めていいのでしょうか?無理がたたってさらなる大ケガにでもつながったりしたら取り返しがつきません。まだ17、8なんですから先はまだまだ長いわけで、それを考えるのが監督だと思うのです。
そもそも、選手が大会前に故障したという時点で監督に少なからず責任があると私は思うのですが、さらにその選手を試合に出す、というのはほんと理解できないです。それを「監督はエースの気持ち分かってる」みたいに評価するのはオイオイ違うだろ、と言いたくなります。

戸狩投手は「悔いはない」とコメントしているので結果的には良かったのかもしれませんが、「ケガしていても無理して試合に出る」ことを賛美するような風潮を作るのはちょっと、どうなのでしょうか。うーん。まあ、完封負けを喫した常葉ははっきり言って記事になるようなイイところがなく、かろうじてネタになるのが戸狩投手だったのだろうなーという想像はつくのですが。
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テーマ : 高校野球 - ジャンル : スポーツ

comments

そうですね~^^;

高校野球ということで、何事も美談になりそうな話・・・
大リーグならとっとと降板、もしくは別の守備に就きそうな話ですね。
それまでの時間ピッチャーでやってきたから・・・というのもあるでしょうけど、
その先を考えているなら、やっぱり自重しなきゃね。
まだまだ人生長いぞよε=ヾ(*・∀・)/

黒騎士さん、こんばんは。

高校野球といえば「健児の汗と涙!感動のドラマ!」という書かれ方になってしまうので、何でも美談にされてしまうんでしょうかe-263

甲子園を最後に野球をやめるのならまだしも、プロ入りの可能性がある選手ですからね。無理な登板でケガが悪化して、その夢が絶たれでもしたら監督は責任取るの?と言いたくなりますよ~。

大リーグは投手に100球以上投げさせないという話を聞いたことがありますが、だとしたら上記のような話は大リーガーには理解不能でしょうね(--;)

そういえばmixiのIDがなくなっていましたが、退会されたのでしょうか?突然いなくなられたので、どうしたのかなと…。

お騒がせしました><

諸々の事情で退会しなくちゃいけなくなって・・・><
多分帰れると思うので、そのときはよろしくです^^
あ、あとメールアドレスを入れておくので、良かったら送ってやって下さい。
多分尻尾ふって喜びますε=ヾ(*・∀・)/

退会されてたんですかe-263また戻ってきてくださいね~。お待ちしてます。
それまでメール攻勢させていただきます(笑)。

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奈津

Author:奈津
198X年生まれ。
フリーランス翻訳者。
関心は雇用(特に若い世代の)とか日本語の変遷とか。
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