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機械翻訳の精度

機械翻訳(自動翻訳)の精度がすごく良くなったら、翻訳者は仕事を失うんじゃないか?とふと思い、無料で使える翻訳サイトの精度を試してみることにしました。

まずは原文その1。今夏のロシアの猛暑を報じるNYタイムズの記事から抜粋です。猛暑の魚の養殖への影響が書かれています。

In Soviet times, trout — let alone fresh trout — was viewed as a delicacy, but these days, it is much more available. It often retails for $5 to $7 a pound.


下が、私の和訳。

ソ連時代、マスは――新鮮なマスは言うまでもない――高級な珍味とみなされていたが、このごろではずっと手に入りやすくなった。しばしば1ポンド5ドルから7ドルで売られているのだ。


これをエキサイト翻訳にかけてみます。

ソ連の回で、マス(まして新鮮なマス)はデリカシーとして見なされましたが、最近、それははるかに利用可能です。 それはしばしば1ポンドあたり5ドルから7ドルを小売します。


おお、分からなくはない(もっと支離滅裂なことになるかと思っていました)。…が、「デリカシー」を日本語に訳さないと、この文章は何のことだか分りません。

お次はYahoo翻訳。

ソビエト時間(マス)に — 新鮮なマスは言うまでもなく — この頃以外、繊細さとして見ました、それはずっと利用できます。それは、しばしば5ドル~1ポンドにつき7ドルで小売りされます。


あ、エキサイトよりわけ分かんないですねこれ。「ソビエト時間」って…時差の話になってしまっています。デリカシーを和訳してはいるものの、訳語の選択がおかしいです。

では、もう少し長い文で試してみます。

まず、原文その2。同じ記事からの抜粋です。(ここに書かれている温度はすべて華氏。)

He explained that trout thrive in water that is 55 to 62 degrees. In recent days, the water temperature has spiked to as high as 85 degrees near the surface. The trout swim deeper to seek cooler water, but the lower they go, the less oxygen is available. They either overheat or suffocate.


で、下が私の和訳。

彼の説明によれば、マスは水温55度から62度の水中で成長する。このごろでは、水温は水面付近で85度にまで急上昇している。マスは冷たい水を求めて深く潜るが、深く潜れば潜るほど酸素は少なくなる。熱にやられるか、窒息するか、どちらかなのだ。


そして、エキサイト翻訳にかけます。

彼は、マスが55?62度である水で繁栄すると説明しました。 最近の数日、温度が持っている水、表面の近くで85度と同じくらい高くスパイクされます。 マスが、よりクールな水を探すために、より深く泳ぎますが、それらが低ければ低いほど、より少ない酸素が利用可能です。 それらは、オーバーヒートするか、または窒息します。


「スパイクされる」が意味不明。原文は現在完了なのに、なぜ受け身?「クールな水」「オーバーヒート」など、エキサイトはすでにカタカナ語として日本語に入っている語はあえて訳さないようです。

では、満を持して登場(?)のYahoo翻訳。

彼は、マスが水(つまり55~62度)の中で育つと説明しました。ここ数日には、水温は表面の近くで85として高さとしてに程度を封じました。マスはよりいかした水を捜すためにより深く泳ぎます、しかし、彼らがより低く行くほど、酸素はより利用できません。彼らは過熱するか、窒息します。


おお!意外にもエキサイトよりマシ。「いかした水」は何のこっちゃですが(笑)。しかし less の訳は両者とも苦手のようです。

「マシ」とか書いてますが、それは私が原文を読んで、原文の言わんとすることをあらかじめ分かっているからそう思うのかもしれません。原文を読まずにいきなりヤフーやエキサイトの翻訳を読んでも「何これ」ということになりそうです。大ざっぱな意味が分かればいい、という程度ならいいのかもしれませんが。

どうしてこういうことを試してみたかというと、「ウォーキングディクショナリー」(歩く辞書、生き字引)という言葉があるじゃないですか。私は先日、いろんな言葉をよく知っている人をそう言ってほめたのですが、後になって、「ウォーキングディクショナリーってことは、辞書があればその人はいなくていいよね?」と思ってしまったのです。そこから、モノ(もっと言うと機械)では代替できないようなスキルがないとダメだ、と思い至ったのですが、翻訳は機械に取って代わられることがあるのだろうか、とふと心配になったからなんです。

でもまあ、上の訳例を見る限りは当分大丈夫そうです。

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テーマ : 英語 - ジャンル : 学問・文化・芸術

comments

"翻訳" であることを考えたら、温度を度C に換算することも大切だと思います。
55-62 度F = 13-17 度C

ついでに Google 翻訳にもかけてみた
ソ連時代では、トラウト - 単独で新鮮なマスを聞かせて - 珍味として見ていたが、最近では、それははるかに可能です。それは頻繁に$ 5〜$ 7ポンドの小売価格。

やまだ君、こんばんは。
温度についてはおっしゃる通りで、紙媒体のほうには摂氏と華氏が併記されているんだけどなぜかweb版では華氏しか書いてなかったのです。日本人向けに訳すなら普通は摂氏だよね。

Google翻訳も残念だねー。他の二つができている let alone を訳せていないし、2回出てくる trout が「トラウト」「マス」となっていて訳語が定まってない。「新鮮なマスを聞かせて」ってなんか、歌のタイトルか歌詞みたいで面白いけどね(笑)。

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プロフィール

奈津

Author:奈津
198X年生まれ、富山県在住。
フリーランス翻訳者。
関心は雇用(特に若い世代の)とか日本語の変遷とか。
家の周りは田んぼです。

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